萩09:00 → 柳井11:50/12:25 → 松山(三津浜)14:45→ 新居浜(道の駅マイントピア別子)18:20
四国の山に登りに行く。4年ぶりの四国である。どの山に登るかははっきり決めてはいないが、東赤石山には登ろうと思っている。東赤石山には前回、筏津登山口から登ろうとしたが、途中で右足ふくらはぎの肉離れを起こし断念したことがある。今回はそのリベンジである。ゴールデンウイーク中であるので車が混むのが心配だ・・・。
5月1日09:00萩の自宅を出発し、鹿野経由で徳山ま出て柳井港に向かう。柳井港から防予フェリーに乗り松山港(三津浜)まで移動。フェリーは途中周防大島の伊保田を経由して瀬戸内海の島々を縫うように走る。すっきりと晴れ窓から見える周囲の島々の景色が美しい。所要時間は2時間30分である。フェリーはほぼ時間通りに三津浜港に到着する。フェリーを下船し海岸沿いに菊間、今治、北条を経由し新居浜の道の駅マイントピア別子に到着する。マイントピア別子、赤石山系の山に登る前線基地として地理的に最適な場所にある。駐車場も広く木陰があり公園のようで雰囲気もよい。道の駅には温泉もあるので最高だ。周辺には別子銅山の遺跡があり観光客で賑わう。連休中でもあり駐車場には、自分と同じく車中泊目的の車が目立つ。
道の駅マイントピア別子の温泉(4年前は750円だった入浴料は500円になっていた。)に入り、車の中で自炊して夕食をとる。今回の休暇でエンゲル車載冷蔵庫を購入し、食材の保存が家の冷蔵庫と同じように出来るようになった。今回準備したのはウインナーのベーコン巻き、漬物等である。周囲は高い山々に囲まれテレビは入らない。録画した映画でも見よう・・・。明日は、平家平と冠山に登ろうと思っている。
※松山港(三津浜)〜 道の駅「マイントピア別子」までの走行ルート(走行距離 - 89km)
防予フェリーに乗る。 |
フェリーは柳井港を出港する。琴石山が見える。 |
松山から海岸沿いに新居浜を目指す。大きく迫る石鎚山系を見る。 |
権現岩付近より東赤石山(中央)を望む。 |
歩行距離 | 9.6km |
所要時間 | 6時間35分 |
累積標高差 | (+) 1243m (-) 1243m |
コース |
床鍋:08:40 → 保線路分岐09:30 →(送電鉄塔保線路経由) → 権現越11:25
→ 東赤石山12:50 → 保線路分岐14:25 → 床鍋:15:15 |
道の駅マイントピア別子を我愛車で出発し、県道47号線のジグザグの山道を上っていく。途中、ヘアピンカーブの視界の開けた展望地で右手に大きく迫る山を見る。位置的にみるとちち山と笹ヶ峰と思われるが、それにしても四国の山は荒々しく険しい。丸みを帯びた山の多い中国地方の山々ではあまり感じることがない高度感がすごい。
峠を越え、住友の家フォレスターハウスの近くの道路脇のスペースに車を置き、平家平目指し歩き出す。しかしそのすぐ裏手にある登山口には扉付きの金網の柵があり、登山者に対する通行禁止の警告が掲示してありる。崩壊して危険な場所があるという。安全を考え今回の平家平・冠山登山を中止することにする。
今日この後どの山に登ろうか迷った末、すぐ近くに登山口のある東赤石山に登ることにする。東赤石山には旅の後半に登る予定でいたが大幅な予定変更となる。カーナビを床鍋登山口セットし、その道案内により県道47号線から左に折れしばらく上ると床鍋登山口に到着する。登山口のすぐ近くに既に車が1台止まっている道路わきの狭い駐車スペースがあり、そこに車を停める。
十分に準備を整え出発する。初めて登る山はいつも緊張する。周りの危険をすぐに感知し自分の身を守るために、この適度な緊張感こそが必要なのである。コンクリートの階段を上り廃屋のような民家を左手に見て杉の樹林帯に入る。渓谷のはるか上のなだらかな登山道を登っていく。やがて道の周囲は、自然林に変わっていく。
岩場の難所には頑丈な鉄製の渡しが架けてある。保線路と小さな標識に示されている分岐にさしかかる。保線路の方向に進んでみることにする。水量の多い長い鉄橋の架かる渓谷を横切ると急登が始まる。息を切らし登っていくと巨大な送電鉄塔に達する。
鉄塔のむこうに野生の鹿を見つける。すぐに写真に取ろうと試みたがこちらの存在に気づきあっという間に逃げてしまう。中国の山と違い四国の山には熊がほとんどいないと言われているので、その点では安心できる。
道は岩場の急登が混ざるようになる。この高度ではまだ季節が早春であろう登山道周辺にツツジの花を見るようになる。次の送電鉄塔までくると左手の視界が開け、権現越の稜線と東赤石山の前衛峰の雄大な風景が見えてくる。最後の送電鉄塔を通過し稜線を下っていく。前方には東赤石山から西赤石山に続く険しい屏風のよな稜線が見える。
急坂を下り権現岩の横を過ぎ広い鞍部の権現越に達する。ここに直接登ってくることができたのであるが、保線路に入り大回りをしてしまった。これから登る稜線の南側の斜面にはアケボノツツジと思われる花が一面に咲き、ピンク色に染まりとても美しい。
道は少しづつ険しくなり道の両側にツボミを付けた沢山のシャクナゲの木を見るようになる。開花は間もなくのようだ。腹がへってきたので登りの途中の岩の上に座り昼メシ
を食べることにする。今日の山メシはマルちゃん正麺・味噌味とおむすび2個である。
急登をのぼり分岐に達する。左行けば赤石山荘を経て物住頭に通ずる巻道になる。右の方の東赤石山山頂の方向に進む。道は岩交じりのシャクナゲなどの低木に囲まれた、分かり辛く歩きずらい尾根道になる。しばらく低く狭い道に悪戦苦闘する。やがて視界が開け赤みを帯びた大きな岩が重なった岩場にでる。岩の上を慎重に歩く。左側に四国の山々の絶景を見ながら歩く。岩場を乗り越えると前方に東赤石山が見えてくる。そこまでの稜線はごつごつとした岩が剥き出し険しそうだ、登れるだろうか・・・。不安が募る。
足を踏み外さないように一歩一歩慎重に歩き岩場を乗り越えると、細長い広場に出る。まだ先があるのではないかと思ったら、そこは東赤石山山頂であった。山頂に東赤石山と書いた銅製のレリーフがある。山頂からは南と東側の大展望が開ける。
下山は登ってきた道を下る。前方に権現山、エビラ山、二ツ岳の険しい稜線の絶景を見ながら慎重に下っていく。帰りは権現越えから直接下ることにする。可憐なアケボノツツジが咲く道を下っていく。道は狭く分かりずらいトラバースの道になる。倒木が多く道に迷いそうだ。2人の若物トレイルランナーが元気よく走って追い越していく。ようやく保線路分岐までたどりつき、道を間違えていなかったことを確認する。
その小さな分岐の指導標には権現山行きと書いてあった。
鉄橋の架かる小さな渓谷を通り過ぎ順調に下っていると、さっき追い越してずっと先を下っているはずの2人の若物トレイルランナーがまた追い越してくる。話を聞くと道を間違えたという。そのとき下の方を見ると何か白い花が群生しているの気づく。斜面に見ごろのヤマシャクヤク(山芍薬)が咲いているではないか。若者にも教え、写真に収める。幸運であった。立ち止まって若者達と話をしていなければ見逃していたかもしれない。東赤石山は正しく花の山だった。もうすぐ登山道はシャクナゲが咲き誇ることだろう。無事、床鍋の登山口まで下り切る。となりに停めてあった車はすでにいなかった。
四国の山旅2日目は、念願の日本二百名山である東赤石山に登り下山した後、道の駅マイントピア別子に戻り温泉に入る。広い駐車場には車中泊の車が目立つ、高級なキャンピングカーから自分と同じような軽自動車キャンパーも数台駐車している。登山目的で来ている人もかなりいるようだ。
温泉に入った後、家で準備していた食材を調理、晩酌しながら夕食を食べる。テレビが入らないので、家で録画しておいた映画「インビクタス・負けざるものたち」を見る。モーガン・フリーマン、マット・デイモン主演の南アフリカの英雄ネルソン・マンデラを描いた映画である。天気予報によれば明日は大荒れの天気になるという、次はどの山に登るかまだ決めていないが、明日は停滞日にしてゆっくり計画を練ることにする。
翌3日目は、天気予報通り朝から徐々に風が強くなってくる。朝9時頃、道の駅「マイントピア別子」から近くの新居浜の街まで移動し、スーパーで水と食材を仕入れることにする。新居浜の中心街をぐるぐると周り適当な店を探す。スーパーで1500円ほどで水と食材を仕入れる。その後ホームセンターの駐車場に車停め、容量が少なくなってきたサブバッテリーの充電のためにエンジンをかけ今晩使うテレビの電力を確保する。雨天になるのでソーラー発電による充電はおぼつかない。しだいに突風が吹き始め、つむじ風が舞い道路に落ちていた物が風に舞いあげられる。風で揺れる車内でスーパーで買ったサンドイッチとインンスタントパスタを食べる。
やがてどしゃ降りの雨が降り始める。昼過ぎに道の駅マイントピア別子に戻ってみると、駐車場はほぼ満車状態で思うような場所に車を止めることができない。せっかくのゴールデンウイークの休日に暴風雨となり観光客は大変だ・・・。夕方雨脚は弱まり、駐車している車も減ってきたのでトイレに近い場所に移動する。長期の旅に出ている間の停滞日は意外と退屈で過ごし方が難しい。寂しさのせいであろうか。一人旅は寂しいのである・・・。
温泉に入り今日仕入れた食材を調理し夕食を食べる。少し長い夜、テレビはまったく映らないのでまた映画でも見て過ごそう。
明日はアケボノツツジで山肌が赤く染まっていることを期待して西赤石山に登ることにする。
県道47号線から見る笹ヶ峰?を見る。 |
冠山と平家平に登ろうと車を停め出発する。 |
住友フォレストハウスの裏手に登山口がある。 |
しかし登山道が崩壊している場所があると注意書き。安全を考え中止する。 |
かわりに近くの床鍋登山口から東赤石山に登ることにする。 |
登山口に入る。 |
念のため登山届を出す。 |
ケルンがある。 |
権現越を目指す。 |
頑丈な鉄橋が要所に設置されている。 |
杉の森を行く。 |
やがて自然林に代わる。 |
分岐点・左に行かなければならなかったが右の送電鉄塔保線路 の方向にいってしまう。 |
沢を何回か横切る。 |
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渓谷を行く。 |
・・・ツツジ |
・・・スミレ |
珍しいキノコ? |
・・・ツツジ |
ショウジョウバカマ(猩々袴) |
送電鉄塔保線路の急登を登り視界が開け権現越が見えてくる。右の岩は権現岩。 |
・・・ |
・・・ |
・・・スミレ |
バイケイソウ(有毒) |
最後の鉄塔を通過する。 |
尾根に出て左に折れ権現越方向に行く。 |
権現越を目指し尾根道を下る。 |
権現岩 |
権現越を見る。 |
権現越付近から権現岩を振り返る。 |
権現山北側の斜面はアケボノツツジでピンク色の染まる。 |
権現越分岐・計画ではここから登ってくるよていであった。 |
アケボノツツジ |
権現越を過ぎ上りの登山道の両側にシャクナゲの木が沢山ある。 |
開花はまもなく。 |
今日の山メシ |
分岐・左に行けば赤石山荘に続く巻道。右に折れ東赤石山 に進み尾根道の悪路を行く。 |
低木の迷いそうな尾根道を抜け岩場に出る。視界が開け大展望が広がる。 右側には大座礼(1587.5m・中央)、東三森山(1486.1m・左端)が見える。 慎重に岩場を行き後ろを振り返る。 ついに前方に東赤石山山頂を見る。 左側には瀬戸内海を見る。 歩いてきた尾根を振り返る。後方に権現山、エビラ山、ニツ岳等を荒々しい山々を見る。 最後の岩場を登る。 |
まだ山頂は先かと思ったら岩場を登ると山頂だった。 |
真鍮製の東赤石山山頂標識 |
東赤石山山頂にて。 |
山頂南西方向の山々 山頂南東方向の山々 山頂西方向の山々 山頂東方向の山々 |
伊予富士を遠望する。 |
ちち山・笹ヶ峰を遠望する。 | 冠山・平家平を遠望する。 |
下山開始、岩場を下る。 |
アケボノツツジ |
下山は権現越を右に折れる。 |
アケボノツツジ |
2名若者トレイルランナーが追い越していく。 |
保線路分岐点まで下る。 |
エンレイソウ(延齢草・ユリ科) |
ヤマシャクヤク(山芍薬・ぼたん科) |
ヤマシャクヤク(山芍薬・ぼたん科) |
床鍋まで下山する。 |
ヤマシャクヤク(山芍薬・ぼたん科) |
☆パノラマ(写真をクリックすると拡大写真が出てきます。)☆
権現岩付近・左側に東三森山と大座礼山を見る。 |
東赤石山山頂下の岩場から大座礼山、平家平、冠山を見る。 |
東赤石山山頂下の岩場から東三森山と大座礼山を見る。 |
東赤石山山から大座礼山、平家平、冠山を見る。 |
東赤石山山から瀬戸内海、新居浜市街を見る。 |
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